この記事では「六人の嘘つきな大学生」の感想を書いています。
感想を一言で言うと、「ストーリーが進むにつれて人の見え方が変わっていくミステリー本」でした。
次読む一冊選びの参考にしてください!
「六人の嘘つきな大学生」の書籍情報
- 著者:浅倉秋成
- 出版社:KADOKAWA
- 発売日:2021/3/2
- ページ数:304ページ
- 映画化決定!2024年秋に公開予定
- 各種ミステリランキングで話題沸騰中
- 『このミステリーがすごい! 2022年版』(宝島社)国内編 8位
- 週刊文春ミステリーベスト 10(週刊文春 2021年 12月 9日号)国内部門 6位
- 「ミステリが読みたい! 2022年版」(ハヤカワミステリマガジン 2022年 1月号)国内篇 8位
- 『2022本格ミステリ・ベスト10』(原書房)国内ランキング 4位
「六人の嘘つきな大学生」のあらすじ
就職試験の最終選考に六人の大学生が残った。
お互いが協力しながら行うチームディスカッションで、六人全員に内定が出る可能性が十分にあった。
試験は一ヶ月後。
合格するため六人は定期的に集まり、情報を共有して対策を立てていき、絆を深めていった。
しかし、試験一週間前に選考方法変更のメールが届く。
「採用枠は一つに。議題は六人の中で誰がもっとも内定にふさわしいかを議論」
試験当日、グループディスカッション中に、謎の一枚の白い封筒が発見される。
この封筒が前代未聞の事件の幕開けとなった。
六人全員がお互いに疑心暗鬼になる。
事件の真相は一体……
「六人の嘘つきな大学生」の感想
「六人の嘘つきな大学生」の個人的ポイントを2点紹介します。
- ストーリーの構成が秀逸
- 人間味のある物語
ストーリーの構成が秀逸
構成は大きく二つに分かれています。
- Employment examination -就職試験-
- And then -それから-
前半と後半は違う視点で描かれているのですが、後半の「And then -それから-」を読み進めていく途中で、
「えっ?あれっ!?」
ってなります。
絶対全員なります。
前半だけでも十分面白かったのに、後半はさらに面白くなっていきます。
人間味のある物語
月は地球に対して、常に表側だけを見せているそうで、裏側を地球側から見ることは叶わないらしい。果たして月の裏側は、どんな様子なのだろう。実際に調査された結果によると、月の裏側は表側に比べて起伏が大きくクレーターの多さが目立つらしい。言ってしまえば、ちょっと不細工なんだそうだ。
「六人の嘘つきな大学生」 浅倉秋成
人は常に相手の一面しか見ていません。
良い面を見たらその人は良い人。
悪い面を見たらその人は悪い人。
一面だけでその人を判断してしまいしがちです。
しかし、月のように表も裏も合わせて本当のその人。
人間の心理を、事件を通して見事に描かれています。
まとめ
「六人の嘘つきな大学生」の感想でした。
ストーリーが進むにつれて人の見え方が変わっていくミステリー、体験したい方はぜひ読んでみて下さい。
こちらの作品はaudibleで聴くこともできます。
オーディオブックサービスに興味のある方はこちらもご覧ください。
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