この記事では「億男」のあらすじと感想を書いています。
感想を一言で言うと、「お金と幸せについて考えさせられる小説」でした。
次読む一冊選びの参考にしてください!
「億男」の書籍情報(文庫本)
- 著者:川村元気
- 出版社:文藝春秋
- 発売日:2018/3/9
- ページ数:256ページ
- 累計発行部数76万部突破!
- 2015年本屋大賞ノミネート作品!
- 2018年10月映画公開!
「億男」はメンタリストDaiGoさんがおすすめする本「サイコロジー・オブ・マネー」に通ずるところがあります。
メンタリストDaiGoさんのおすすめの本のまとめは下記の記事を参考にしてください。
>>【おすすめ!】メンタリストDaiGoの本3選
「億男」のあらすじ
一男の弟は妻と子を残して消えてしまった。
しかも、弟には3,000万円の借金があった。
そのことを知った一男は借金を肩代わりして、昼は図書館で、夜はパン工場で働き借金返済の日々を送る。
そんな中、一男は宝くじで3億円を当てる。
しかし、いきなり莫大なお金を手入れた一男はお金の使い方がわからず戸惑った。
そこで唯一の親友である九十九に15年ぶりに相談する。
口座に入れずに全額現金にするべきという返答を受け、後日、3億円持って九十九の家に行く。
九十九の家でどんちゃん騒ぎをした翌日、起きると九十九はいなくなっていた。
3億円と共に。
なぜ九十九はいなくなってしまったのか。
一男は九十九と3億円を見つけることができるのか。
「億男」の感想
「億男」の個人的ポイントを2点紹介します。
- お金自体に意味はない
- 欲は生きる活力にもなる
お金自体に意味はない
頭の中で、百万円が一億円になって、それがゼロ円になった。まあでもお金も幸せも、所詮そんなもんちゅうことやねん。実体なんて何もあらへん。キミの頭の中で動いた金と、本物の金の違いなんてたいしてあらへんのや
「億男」 川村元気
九十九の元同僚、百瀬が一男に対して言った言葉。
そもそも、お金という概念はもともと地球が誕生したときにはありませんでした。
人間はお金に対して勝手に価値を見出してるだけなのです。
お金はただの紙切れや金属。
お金自体には意味がありません。
スークで君を見失い、捜し出さなくてはいけなくなったとき、僕はお金を使って君を見つけ出した。そのとき、進むべき道が決まったんだ。
「億男」 川村元気
学生時代、モロッコ旅行に行ったときの一男に対しての九十九のセリフ。
お金はあくまでも手段。
幸せはお金を超えたところにあるということを感じました。
欲は生きる活力にもなる
お金があればなんでも解決してしまうということを知ってしまった僕は今、生きていくことに飽きてしまっているんだ
「億男」 川村元気
お金を手に入れれば人生が楽しくなるというわけではないという感覚はなんとなくわかる気がします。
自分も人生を重ねるにつれて、車や家など色々なものを手に入れることができました。
ただ、こうして色々手に入れていくとだんだん無欲になってきました。
感覚としては、TVゲームを全クリしたような感じです。
「あなたがお金によって奪われた大切なもの。それは〝欲〟よ」
「億男」 川村元気
「……確かに欲は人間を狂わせる。でも同時に私たちを生かしている」
「億男」 川村元気
一男に対して妻の万佐子が放った言葉。
欲を満たしたいと思うことが生きる活力につながります。
大きな欲は必要ありません。
私の場合だと、大切な人と一緒にいたい、健康でありたいなど
そして実は、これらの欲を満たすために大きなお金は重要でないのです。
人はお金が目的になってしまったときにお金に飲み込まれてしまうのかもしれません。
お金でなく、自分の小さな欲を大切にすれば人生は充実していくのだと感じました。
まとめ:「億男」でお金と幸せの答えを考えてみよう!
「億男」のあらすじと感想でした。
個人的な「お金と幸せの答え」は、ベタかもしれませんが「大きな幸せは大きなお金で買えない」です。
「億男」を読んで、あなたの「お金と幸せの答え」を考えてみるのはいかがでしょうか?
きっと価値観の見直しにつながります。
川村元気の他の作品が気になる方はこちらの記事も参考にしてください。
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