「ふと嫌な記憶が蘇ってきて気持ちが曇ってしまう……」
このようなことありませんか?
また、周りにそのような人はいませんか?
僕も昔にあったできごとが、よくふとした瞬間に思い出されて気分が沈むことがありました。
過去に固執する自分、めんどくさい……
しかし、これはある一つのことを気をつければ解決できます。
それは、「判断しないようにすること」です。
この記事では、書籍「反応しない練習」を参考に過去を引きずる人の心理とその性格の直し方をお伝えします。
過去を引きずる人の心理
過去を引きずる人は「判断しすぎる心」を持っています。
なぜ、「判断」が過去を引きずることにつながるのか?
ここでは、「判断」について解説します。
判断しすぎる心
ここでいう「判断」とはいわゆる「思い込み」のことです。
もっと言うと、「妄想」と言い換えられます。
例えば、このようなことを考えたことはありませんか?
- 「Aという道よりBという道を選んだほうがよかったに違いない」
- 「あの判断は間違いであった」
- 「自分はもうダメだ」
- 「あの人が悪い」
「〜に違いない」、「〜であった」、自虐、評価。
これらはすべて、自分の「判断」であり、自分で作り出しています。
このように、ムダに「判断」することで「執着」を生み出してしまい、過去を引きずってしまうのです。
その結果として、自分を苦しめてしまいます。
判断してしまう理由
「判断」が自分を苦しめてしまうのに、なぜ人は「判断」してしまうのでしょうか?
「判断」してしまう理由は下記の2点です。
- 「判断」することが気持ち良い
- 承認欲を満たせる
「判断」することが気持ち良い
人間はわからないことがあると不安やストレスを感じます。
しかし、「判断」をするとわかった気になることができて、安心できます。
この安心感を求めて、人は「判断」したがります。
承認欲を満たせる
「判断」することで認められた気分になることができます。
以前、SNS上で、
「私は、〜のために頑張って手助けしたのに、最終的に裏切られた。ひどい。」
みたいな内容の投稿を見かけました。
その投稿には、「それは、ひどいね。あなたは頑張ったのに。」というようなコメントがたくさんついていました。
これは、「ひどい」というのが「判断」で、投稿することによってこの「判断」が正しいと承認してもらうことができます。
このように、承認欲を満たせる「判断」を求めてしまうのです。
過去を引きずる人の特徴
「判断」は「こうでなければ」という思い込みを作り出します。
この思い込みが過剰になると、過去を引きずる人特有の特徴が現れます。
あなたは当てはまっていないかチェックしてみてください。
過去を引きずる人の特徴は下記の3つです。
- 潔癖
- 頑張りすぎてしまう
- 完璧主義
潔癖
- 「まだ汚れが全部落ちていないかもしれない」
- 「また汚れがついてしまったかもしれない」
清潔であることに執着している状態です。
長時間手洗いをしたり、何度も消毒液で手を消毒したりするような行動をしていたら潔癖の傾向があります。
頑張りすぎてしまう
- 「今のままではダメだ」
- 「もっと成長しなければ」
自虐の判断をしている状態です。
妄想の義務感に駆られて、自分にムチを打ってしまっています。
休むのが苦手なのも、頑張りすぎてしまう特徴の一つです。
完璧主義
- 「常にミスは許されない」
- 「絶対に100点を取らなければいけない」
失敗をしないことに執着している状態です。
完璧であれば○、そうでなければ×という白黒で判断してしまいます。
また、自分だけでなく他人にも完璧を求める傾向にあります。
完璧主義で苦しんでいる方は、こちらの記事も参考にしてください。
過去を引きずる性格の直し方
ここまで見てきたように、ムダな判断は何も良いことを生み出しません。
結果的に過去を引きずることにつながってしまいます。
このムダな判断、どうにかしたいですよね?
ここでは、ムダな判断をしないようになり、過去を引きずらないようにするための方法を3つ紹介します。
判断に気づく
「判断」は良くないとわかっていても、人間である以上どうしても判断はしてしまいます。
ここで大切なのは、「判断」に気づくということです。
もし、判断する思いが頭の中をよぎったら、
あ、判断した
と心の中で言ってください。
これは、俯瞰して自分を見るというメタ認知に近いです。
習慣化しないとすぐに忘れるので、僕はスマホの待ち受けに「メタ認知」と表記しています。
「自分は自分」と考える
世の中にはさまざまな価値観を持った人がいます。
その一つ一つの価値観に、「それは良い」、「それは良くない」などと反応していたら、あっという間に判断の渦に飲み込まれて執着にまみれてしまいます。
他人の価値観には、肯定も否定もせず、「そういう考え方もあるよね」と理解だけ示すようにしましょう。
自分と他人の間にしっかりと線を引くのです。
価値観が違う人との関わり方についてはこちらの記事も参考にしてください。
素直になる
何か人から言われたときに、否定された気持ちになったことはありませんか?
そのような気持ちになるのは、「自分の正しさ」に執着しているからです。
なぜ、自分が正しいと言い切れるのでしょうか?
自分の正しさも「妄想」。
自分が思う正しさにこだわらず素直になれば、もっと人生は楽になります。
周りに過去を引きずる人がいたときの接し方
あなたの周りにも過去を引きずってしまっている人がいるかもしれません。
助けてあげたいと思うかもしれないですし、はたまためんどくさいと感じる人もいるかもしれません。
いずれにせよ、まずは「判断」しないことをオススメしてみてください。
頭の中にあるその過去は、もう今ここには存在しない「妄想」。
今、ここに集中したほうが人生充実するよ!
そのように声をかけてあげてください。
相手がどう捉えるかは相手次第、あとは相手にお任せしましょう。
「今、ここを生きる」という考え方についてはこちらの記事も参考にしてください。
まとめ
過去を引きずる人の心理と直し方をお伝えしました。
過去を引きずる人は、「判断しすぎる心」で執着を生み出してしまいます。
つまり、ムダに判断しなければ過去を引きずる性格が直せます。
ムダに判断しないためには、今回の記事で紹介した方法を試してみてください。
- 判断に気づく
- 「自分は自分」と考える
- 素直になる
今回のオススメの一冊
今回のオススメの一冊は草薙龍瞬さんの「反応しない練習」です。
著者の草薙龍瞬さんは、子供の頃から30代までずっと人間関係などに苦しみ迷える人生を過ごしていました。
人生の限界を感じ、37歳で無職になりインドへ向かい仏教にたどり着きます。
ここで初めて人生の安らぎを感じることができたと言います。
この仏教を宗教としてではなく問題解決の合理的方法と捉え、正しい心の使い方が書かれているのが本書「反応しない練習」です。
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僕も20代のころは、過去を引きずり苦しい気持ちになることがありました。
高校3年生のとき、僕は専門学校に行きたかったのですが、親に反対されてしまい叶いませんでした。
その後、大学に進み社会に出たのですが、ふとした瞬間に当時のことが蘇ります。
「もし、あのとき専門学校に行っていたらもっと充実した人生が送れていたのではないか」
まさに、過去に執着していました。
しかし、「反応しない練習」を読んで変わりました。
専門学校に行かなかったのは事実だが、行けなかったから人生充実していないというのは「判断」。
叶わなかった願いはもうここには無い、今となってはただの「妄想」。
そう気づいたとき、心がフッと軽くなりました。
草薙龍瞬さんが仏教との出会いで人生の安らぎを感じることができたように、僕は「反応しない練習」との出会いで人生に安らぎを感じることができました。
今回記事で紹介したのは、正しい心の使い方の一部です。
より詳しく知りたい方、そして、過去を引きずる性格で悩んでいる方はぜひ一読してみてください。
あなたの人生に安らぎが訪れることを願っています。
「反応しない練習」はオーディオブック配信サービスのaudibleで聴くこともできます。
オーディオブック配信サービスはプロのナレーターや声優が書籍を朗読したものを聴けるサービスで移動中や作業中など、いつでもどこでも読書が可能に!
草薙龍瞬さん本人が朗読する特別版も聴くことができます。(Audible BEST OF 2023(2023年最も聴かれた作品)TOP100にランクインしました!)
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