- 「7つの習慣ってどんな本なの?」
- 「関連書籍がいっぱいあるけど、どれ読んだらいいの?」
この記事は上記の疑問を抱える人に向けて書いています。
結論、「7つの習慣」は人生を継続的に成功させる考え方が学べる本です。
また、関連書籍が多数ありますが、オススメの読む順番は下記の通りです。
- まんがでわかる 7つの習慣
- 完訳 7つの習慣 人格主義の回復
本記事では、「7つの習慣」の情報・要点とオススメの書籍を紹介します。
最初の1冊選びのご参考にしてください。
「7つの習慣」はどのような本?
「7つの習慣」は自己啓発やリーダーシップのジャンルの本です。
世界4,000万部、国内250万部を突破した、史上屈指のベストセラー本です。
日本に紹介されてからは約20年の月日が流れています。
ビジネスや教育、個人の成長分野において持続的な影響を与え、多くの人々が今も読み続けています。
著者について
「7つの習慣」の著者は、アメリカの著名な教育者であり、リーダーシップの権威であるスティーブン・R・コヴィー博士です。
1932年10月24日、アメリカ合衆国・ユタ州で生まれ。ユタ大学でビジネス管理学士号を取得し、ハーバード大学で組織行動学の修士号を取得しました。
経営学の教授としてブリガム・ヤング大学で教鞭を執り、また、大手コンサルティング会社であるアーサー・D. リトル社でビジネスコンサルタントとしても活動しました。
リーダーシップや自己啓発の分野での功績が広く認められ、彼の指導原則は世界中の多くの人々に影響を与えています。
大きな実績と影響力を持っている人なんだね!
他の自己啓発本との違い
「7つの習慣」は人間の表面的な部分でなく、土台にフォーカスしています。
近年の自己啓発本は、仕事や生活で成功を勝ち取るためのスキル・テクニックを表面的に紹介するものが多いです。
この、成功するためにいかに要領の良い方法を身につけるかというアプローチをコヴィー博士は「個性主義」と呼びました。
対して、「7つの習慣」は生きていく上での原則をどのように自分の中に取り入れていくかという努力を重視しています。
原則は以下のようなものが挙げれらます。
謙虚、勇気、正義、勤勉、節制、公正さ、誠実、正直、質素
人間の内面にある人格的なことを成功の条件に挙げることを「人格主義」と名づけました。
決してスキルやテクニックが不要というわけではないです。
しかし、「人格」という土台がしっかりしていないのにスキルやテクニックを使っても、長期的な成功は得られません。
「7つの習慣」はこの土台となる「人格」を高めてくれます。
「7つの習慣」は気持ち悪い?
「7つの習慣」は人によっては気持ち悪いと感じることもあるようです。
これは、おそらくですが時折「神」という表現が出てくるからだと思います。
原則:人生を前向きにとらえることができるもの、人生に意味を見出そうとする基本的なニーズの源には原則があることを認識している。その自然の法則の源として私が個人的に信じているのは、神である。
「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」スティーブン・R・コヴィー
スティーブン・R・コヴィー博士はキリスト教徒なので、このような表現があるのでしょう。
しかし、これを気持ち悪いと言って「7つの習慣」を読まないのはもったいないです。
基本的にはロジカルな本なので、もし宗教的な表現が受けつけられないのであれば、その部分だけは取り入れなければいいのです。
「7つの習慣」はどのような人にオススメの本?
「7つの習慣」は人生を継続的に成功させたい人にオススメです。
前述の通り、「7つの習慣」を実践することで土台となる「人格」を高めることができます。
その結果、組織のリーダーやチームメンバー、そして個人として自分自身の成長につながります。
スキルやテクニックだけでは目先の成功しか手に入れることしかできませんが、人格を高めることによって継続的な成功を手に入れることができるのです。
「7つの習慣」の前提となるインサイド・アウト
「7つの習慣」を学ぶに当たって、重要な考え方があります。
それは、インサイド・アウトです。
インサイド・アウトとは、自分の内面を変えていくことで結果を引き寄せようとする姿勢のことです。
内面を変えていくには、自分の世の中の見方を変えていかなければなりません。
この世の中の見方のことをパラダイムと言い、見方を変えることパラダイムシフトと言います。
ここで大切なのは、原則中心のパラダイムにするということです。
例えば、バナナの皮を踏んで滑って転んでしまったとしたら、下記のように考えます。
- バナナの皮が落ちていることもあるのか、次から気をつけよう(謙虚)
- 他の人も転ばないようにバナナの皮を捨てておこう(正義)
「こんなところにバナナの皮を捨てる人がいなくなればいいのに!」という自分の周りに変化求める考え方(アウトサイド・イン)では人生はうまくいかないのです。
「7つの習慣」の各習慣の要点
人生を継続的な成功に導いてくれる「7つの習慣」。
ここでは、具体的に「7つの習慣」がどのようなものなのかを簡単に解説します。
本当に簡単になので、詳しくは書籍をご覧ください。
主体的である
第1の習慣は「主体的である」。
これは一言で言うと、「自分の人生の責任はすべて自分にある」と考えることです。
主体的でない人はすべて周りのせいにしてしまいます。
しかし、それでは人生何も変わりません。
例えば、会社に何か不満がある場合、両者の違いは以下のようになります。
- 主体的でない人→上司が悪い、会社のルールが悪い
- 主体的な人→会社を良くするために自分は何ができるだろうか
他人や環境は変えられないです。
変えることができるのは自分です。
自分の行動に責任を持つことが、「主体的である」ことにつながります。
主体的であることは、「嫌われる勇気」の目的論に通ずるところがあります。
嫌われる勇気についてはこちらの記事を参考にしてください。
終わりを思い描くことから始める
第2の習慣は「終わりを思い描くことから始める」。
これは一言で言うと、「人生の方向性を考える」ことです。
知的創造と物的創造の過程を経て、すべてのものは2度作られます。
家を建てるときも、まず設計図(知的創造)を作って、その後に実際に建て始める(物的創造)順番ですよね。
人生も同じです。
- 知的創造:人生の方向性
- 物的創造:毎日を生きる
まずは自分の価値観を明確にします。
ここで大切なのは、価値観が原則に基づいているようにすることです。
最優先事項を優先する
第3の習慣は「最優先事項を優先する」。
これは一言で言うと、「行動の順序を管理する」ことです。
人間の活動を緊急度と重要度のマトリックスで整理すると以下のような図になります。
4領域のうち第2領域が成長のカギとなります。
つまり、第2領域を優先的に行動していくことが大切です。
第2領域は例えば以下のようなことが当てはまります。
- 家族、友人、仕事仲間とのコミュニケーション
- 運動
- 読書や勉強
どれも長い目で見れば、人生において重要なものです。
時間が足りないと感じると思いますが、これを解消するには人に任せるという手段をとるのが有効です。
人に任せることについてはこちらの記事も参考にしてください。
Win-Winを考える
第4の習慣は「Win-Winを考える」。
これは一言で言うと、「双方にとってプラスとなる関係を作る」ことです。
人間関係には以下の6つのパターンがあります。
- Win-Win:自分も勝ち、相手も勝つ
- Win-Lose:自分が勝ち、相手は負ける
- Lose-Win:自分が負け、相手は勝つ
- Lose-Lose:自分も相手も負ける
- Win:自分が勝つ
- Win-Win or No Deal:自分も勝ち相手も勝つ、そうならなければ取引しない
Win-LoseやLose-Winでは良い関係は長続きしません。
この中で一番良いのは、基本的にWin-Winです。
例えとして、「すみれとあり」という話があります。
植物のすみれは仲間を増やすために種をとばすが遠くに飛ばせません。
そこですみれは種にありの好きな白い塊をつけて遠くに運んでもらっています。
このように人間も良い関係を長く続けるためにはWin-Winを考えることが大切です。
まず理解に徹し、そして理解される
第5の習慣は「まず理解に徹し、そして理解される」。
これは一言で言うと、「相手の話を聴く」ことです。
人間は話すことに快楽を感じるので、つい自分の話したいことを話し続けてしまいます。
しかし、話をするだけで相手の話を聴かなかったら、信頼は得られません。
この人、自分の話を全然聴いてくれない……
話を聴いてくれる人に信頼を感じるものです。
実際、以前に子供の目が腫れてしまって急遽病院につれて行ったとき、 先生が親身になって症状や経過を聴いて目薬を処方してくれました。
とても感じが良く、安心でき信頼できました。
相手の話を聴き、相手の立場に立って判断・行動し続けることが良い人間関係を作っていきます。
シナジーを創り出す
第6の習慣は「シナジーを創り出す」です。
これは一言で言うと、「相乗効果を得る」ことです。
わかりやすい例がモンスターズインクです。
怖がらせる力に長けているサリーと頭脳明晰なマイク。
二人はもともと考え方が違く対立していましたが、物語後半で困難な状況に陥ったときにお互いの良さを合わせて切り抜けました。
1+1=3以上!
この例はモンスターですが、人間もそれぞれ考え方が違います。
違うものには否定的になりがちですが、逆に違いを生かしたほうが大きい結果、心豊かな生活が生み出せます。
刃を研ぐ
第7の習慣は「刃を研ぐ」。
これは一言で言うと、「自分自身を磨く」ことです。
森の中で、必死で木を切り倒そうとしている人に出会ったとしよう。
「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」スティーブン・R・コヴィー
「何をしているんです?」とあなたは聞く。
すると男は投げやりに答える。「見ればわかるだろう。この木を切っているんだ」
「疲れているみたいですね。いつからやっているんですか?」あなたは大声で尋ねる。
「もう五時間だ。くたくただよ。大変な仕事だ」
「それなら、少し休んで、ノコギリの刃を研いだらどうです? そうすれば、もっとはかどりますよ」とあなたは助言する。すると男ははき出すように言う。
「切るのに忙しくて、刃を研ぐ時間なんかあるもんか!」
ノコギリの刃を研げば仕事がもっとはかどるように、人間も自分自身を磨けば人生を実りあるものにできます。
自分自身を磨くには、4つの側面を鍛える必要があります。
- 肉体的側面:体に気を配る(運動など)
- 精神的側面:内省する(瞑想など)
- 知的側面:インプットとアウトプットをする(読書や日記など)
- 社会・情緒的側面:他者と良い関係を築く(傾聴など)
自分自身を磨くことで、学ぶ→決意→実行→学ぶ→決意→実行→…というポジティブループを生み出します。
「7つの習慣」で最初に読むオススメ本2選
「よし、7つの習慣を読んで自分を高めよう!」と思った人が最初にぶつかる壁があります。
それは、「どの7つの習慣を読めばいいの?」ということです。
ちなみに、関連書籍は40冊以上あります。
ここでは私がオススメする、最初に読む「7つの習慣」を2冊紹介します。
まんがでわかる 7つの習慣
一番最初に読むべき「7つの習慣」は「まんがでわかる 7つの習慣」です。
なぜこの本を一番最初に読むべきなのかというと、とにかくわかやすいからです。
7つの習慣を読もうと思った人が最初にぶつかる壁を前述しましたが、2つの壁は「ボリュームが多くて難しい」ということです。
私は最初にまんが版でない7つの習慣を読んだのですが、途中で挫折しました……
主人公がバーテンダーを目指し修行する中で、さまざまな人と出会い7つの習慣を身につけていくストーリーです。
まんがの合間合間に解説や図解が入るのもわかりやすいところ。
ページ数も175ページなので、サクッと読めます。
まんがでわかるシリーズも何冊かあるのですが、下記のものがすべての習慣を網羅して解説しているので、これ1冊読んでいただければ十分です。
完訳 7つの習慣 人格主義の回復
「まんがでわかる 7つの習慣」で概論を理解できたら、次に「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」をオススメします。
なぜこの本がオススメなのかというと、一番代表的な「7つの習慣」であり、まんがと比べるとより広く深く学べるからです。
例えば、第1の習慣「主体的である」に責任転嫁の話があります。
大学で教えていた頃のことである。一人の学生が「授業を休んでもかまいませんか? テニスの合宿があるので」と言ってきた。
「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」スティーブン・R・コヴィー
「行かなければならないのか、それとも行くことを選ぶのか、どちらだね?」私は聞いた。
「ならない」というのは他責思考。
授業に出て得るものと失うもの、合宿に行って得るものと失うもの、この両者の結果を比較して自分でどちらを選択するか決めることが「主体的である」ということです。
このように、一つ一つの習慣を具体的な例え話を交えつつ、腹落ちするように身につけられます。
ボリュームが多くて難しいところもありますが、まんがで概論を理解していればちゃんと読み進めていけます。
まとめ
「7つの習慣」の情報・要点とオススメの書籍を紹介しました。
まずは「まんがでわかる 7つの習慣」を読んで「7つの習慣」に触れてみてください。
概論を理解して実践していけば、信頼を得て持続的に評価される人間になることができます。
より深く広く学びたい方は「完訳 7つの習慣 人格主義の回復」に挑戦してみてください。
「7つの習慣」でより良い人生にしていきましょう!
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